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長野県松本市 ユニセックス セレクトショップ Simon's&co.(サイモンズ&コー.)

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2019年1月17日木曜日

waste not


こんばんは。

-7.2 / 8.3 ℃  晴

冷静と情熱のなんとやら、
みたいな気温の振り幅。

えっと、
幅、少ないですか?


さてさて、
まだ新年ムードが微かに残る時節でもありますので、
どさくさに紛れて、
少しだけ真面目なお話を。


「モノを大事にする」という昔の教えに、
多くの部分で馴染まない「消費社会」を生きる私たちにとって、
その教えは今も意味を持ち続けているのでしょうか?

ファストファッションやセカンドハンド(中古)の勃興もひと息つき、
それらは最早普遍化した様相を示してもいます。

その様に、
「大量生産」と「大量消費」の影法師は、
「大量投棄」となりつつ在るのは、
多くの方が知る所かと思います。

そんな現状においても、
(飽くまで希望的観測に過ぎませんが、)
「モノを大事にする」という精神が再び興れば、
状況は緩やかに変化するのでは無いでしょうか。

残念ながら、
「モノを大事にする」は、
刹那的な側面で「安く済ませる」には敵いません。
デフレからの脱却が完全に果たされたとは言い切れない昨今において、
「安さ」それ自体の価値は、
その「内容(品質)」に勝る程の魅力を持ち続けている様に思えます。

それでも、
長引くデフレ期の内に、
「安かろう悪かろう」や
「安物買いの銭失い」という言葉が必ずしも当て嵌まらない、
所謂「コスパ」に優れた商品が沢山登場したのもまた事実で、
それらの利便性は否定しようがありません。

話が少し逸れましたので戻します。

「モノ」を取り扱っているSimon'sも、
客観的に見れば
「大量生産」「大量消費」の一端を担っています。


安易に「クオリティ」を論じるのを見聞きする度に、
薄っすらとした違和感を覚えます。
同時に、
私自身も「品質」について言及することがありますので、
その様に映ってしまう事もあり得るのだと、
合わせ鏡的に思います。

「あなたが<上質(クオリティーが高い)>と言う時、
何を根拠にしているのか?」
と問われると、
誰もが納得できる様な、
数値化した回答を出来かねてしまうと言う点で。

その様に、
「国内で上質な素材を使って丁寧に作られている」
と言った所で、
漠としたイメージを伝えるに終始してしまうのも、
それはそれで一つの事実です。


気のせいでしょうか、
消費者と生産者の間には、
大きな溝が横たわっている様に思えてなりません。
そして、
その溝は、
「消費者」が自ら生産工程を調べたり、
「生産者」が自らそれを開示したりしない限り、
埋まり様も無いくらい断絶して見えます。

試しに、
手近にある、
以前購入した衣類が「どうやって作られたか」を考えてみて下さい。
もしあなたが、
「ブランド名とデザインと価格」以外を考えたことが無ければ、
そもそも生産者はその存在を微塵も認められていないに等しいと言えます。

もう一段進めて、
もしあなたがその衣類を作った生産者(プロ)だとします。
どうやって作ったでしょうか。
何を思って作ったでしょうか。
つまり、
どう使って欲しいと思って作ったでしょうか。

そして、
生産の反復を生業として続けて行くには、
一体何が必要でしょうか。

言わずもがなですが、
「全て」を知ることは出来ません。
ですが、
現実には及ばずとも想像する事は出来ます。


もし、
私自身が生産者で、
それをSimon'sで販売していれば、
自ずと対外的なアプローチは違って来ると思います。
ですが、
現実はそうではありません。
「国内で丁寧に作られた上質なitem」を選び、
それを販売しているに過ぎません。

Simon'sで私に出来る事は、
本質的に限定されています。
それは、
生産者の方々に想いを馳せ、
その方たちに代わってitemをご紹介する事「のみ」です。
そう言ってしまっても、
決して過言ではないでしょう。


どれだけ良いモノでも、
雑な扱い方だと永くは愛用出来ません。

つまり、
モノとの向き合い方の重要性。

何とか、
(説法臭くならずに)「それ」を伝える術はないのか?
と思いながらここまでをやって来ました。
まだまだ道半ばですが、
それでもご利用頂く方々を見ていて、
自分が思う以上に理解して下さる人の多さに、
素直に喜びを感じます。
数年前にお求め頂いたitemを愛用下さっていたり、
お求め頂いたitemの「お手入れ」について尋ねられたり、
永く愛用頂いたitemの「修理」を依頼されたりする度にも。

Simon'sでは、
「モノを大事にする」モノとの向き合い方をお伝えしたくて、
大事にしたいと思って貰える、
品質に自信のあるモノを提案しています。

丁度修理から戻って来たお客さんのshoes
流行りのitemはそれはそれで良いと思いますが、
Simon'sにおいては、
「永く使いたいと思えるitemをご紹介できれば」、と。

冷静と情熱のなんとやらで。


お後がよろしいようで。

どすこい。

SIMON

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