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こんにちは。

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昨晩、

『風立ちぬ』以来、

久しぶりに松本シネマライツにお邪魔しました。

岡谷スカラ座とは違って、

インカムを使って話し合うスタッフなど、

「シネコン感」(響きが「チリコンカーン」に似てる)が満点。

ぎりぎりで入ったけれど、

選びたい放題だった指定席。

ジョン・カーニー監督の前作、

『Once ダブリンの街角で』

(こちらは後に海外で舞台作品にもなっています)

が大好きな映画だったので、

とても期待していました。

(こちらが前作)

まだ観ていない人もいると思いますので、

あらすじは控えますが、

個人的に、

「前作を自らリメイクした」様な印象を受けました。

前作と今作両方を観た方なら、

それらの共通点の多さを理解頂けるのでは無いでしょうか。

それでも、

それが「良い/悪い」では無く、

「これもありかな」と思えました。

低予算ながら観客を魅了し、クチコミで人気を得た前作。

ある程度の予算と共に、満を持して発表された今作

(無名のロックバンドの「売れた」1st albumと、

お陰で予算を掛けられた2nd albumの関係に似ている)。

前作に比べ、圧倒的に豪華な出演陣

(マルーン５のadamはノーギャラで出演したそうですが、

サントラがありますからね...)。

- 平凡な風景が意味のあるものに変わる。

陳腐でつまらない景色が美しく光り輝く真珠になる。

音楽でね

 作中の科白。

で、これがpunch line。

ジョン・カーニー監督は元はミュージシャン。

「だから」と言えば安易ですが、

映画というフォーマットで、

「音楽」をやっています。

繰り返しになりますが、

安易ながらそう思います。

◇

サントラは随分前に入手していたので、

映画を観ながら一緒に歌いそうでした。

また、

ノリの良い音楽に合わせて身体も動かしたかったし、

観終わった後は沢山拍手をしたかった。

でも、

この国ではそんな事、

子供向けアニメ映画を観てる子供くらいしかしませんよね。

◇

- 歳を取ると、段々真珠が見えなくなる。

punch lineに続く科白。

ちょっと寂しいけれど、

これは事実かも知れません。

それでも、

平凡な言い方ですが、

僕は未だに音楽の力を信じています。

だから、

「新しい/古い」、「ジャンル」などの区別を排し、

常に音楽を探し、それに触れて生きています。

またまた平凡な言い方ですが、

呼吸する様に音楽を摂取しています。

さらに平凡な言い方ですが、

音楽の力に支えられて生きています。

個人的に、

今作を観て、new yorkに行きたくなりました。

前作を観ると、irelandに行きたくなるんですが。

僕は、new yorkに1度、

irelandには2度行った事がありますが、

どちらとも再度訪れてみたいと思える、

素敵な思い出の沢山残る場所です。

今作の歌

前作の歌

原題は"Begin Again"。

邦題は『はじまりのうた』。

'again'という言葉に捕われ易い日本人の気質を軽やかに飛び越えて、

ただ「はじまり」とした邦題は素敵だと思います。

出発も再出発も、

出発に代わりはありません。

今の所、

誰も、同じ時・同じ所に二度とは立つ事が出来ないのですから。

今の所、は。

音楽好きの方にはお勧めの映画。

観たら分かって貰えると思いますよ。

SIMON